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06 December 2007

見ること

見ること


自分への戒めのために、
ここに書いておこう。

写真評論家の竹内万里子さんに写真を見てもらった。
とてもありがたいことだ。

そんなありがたい機会があったにも関わらず、
書かなかったのは、
効いていたからだ。

あまりにも美しく、丁寧に、穏やかに、鋭利に斬られたため、
昇天するまで、数日を要してしまった。

頂いたコメントを
ものすご〜く、要約すると、

夜の写真なのに、怖さを感じない。
(見ていただいたのは、夜を撮った白黒写真)
散歩する為に写真を撮っているように見える。
何も写っていない気がする。
語りかけてくるものが無い。
夜の写真自体、既視感がある。
5枚にしぼるとしたら?
(しぼってお見せすると)少し安心した。
なんか、おしい。
写真でなければ、ならない理由は?
夜だからこそ、徹底して見る。
もっと丁寧に。しっかり撮る。

といったところ。

全てお見通しだった。

アルルでもらったコメントが思い起こされる。
「ここには君しか写っていない。
 Subjectを撮れ。」

あれから、考えていた。
「自分しか写っていなくて何が悪いのか?」
とも思った。

でも、
自分しか見えていなかったのではなく、
自分を見ていなかったのではないか?


そう。
おいらは、写真を撮ってる自分が好きで、
ローライで、何か撮りたいから、何か撮ってるだけだったんだ。

もっともっと、
その被写体は自分にとってなんなのか?
何故撮るのか?
何故この写真を選ぶのか?
何故スクエアなのか?
何故、何故、何故・・・?

おいらは、小器用な方なので、
後付けで理由付けするのは得意だ。
でもさ、
それじゃあ、な〜んにも写るわけない。

これって、生きることにも通じるハナシだ。

うすっぺらな自分しか写っていない、
うすっぺらな写真であってもいいと思う。
が、しかし、
もっともっともっと、そのうすっぺらな自分を見ていないと、
な〜んにも写らないんだ。

そんな思いつめて撮ることないんじゃない?
もっと気楽に楽しめば?
自己満足でいいんじゃない?

とも思う。
でも、そんな自分に気がついてしまったからには、
このままではいられない。

なあ、休日郎君よ。
目をそらして、とじこもっていたいなら、
口あたりがいい人生を送りたいなら、
いつまでも、カラオケボックスに閉じこもって唄っていればいいさ。
それじゃ、死んでいるのと変わらないけど。

それがいやなら、
自分と世界を、
よ〜く見るんだな。

例え、それが無様で不条理でな自分と世界だとしても、
もっともっと、広く、深く、見ていきたい・・・
そう思う。

※追記 レビューの様子
漂流者
Workshop2B

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Comments

おはよーございます。
何といったらよいかよく分からんけど
にいちゃん、前進あるのみです。

わたしも、最近自分で撮りながら、現像あがってきたものを見ながら
「何でこれを撮ってるのかな、撮りたかったのかな」って、よく考えますよ。
答えは…今後のお楽しみ♪

Posted by: manyo | 06 December 2007 at 08:34 AM

なんとなくだけど、それは写真の話じゃないかも?
というかそのように受け取ったのかなと感じました。
ただそれを写真で理解しようとするか、他で理解しようとするか
ただひたすらじとーっと考えるか、手段なのかなと。
その場にいて聞いていたら、自分も同じ事を感じたと思います。
あぁ、本当に講評会にいけなくて残念。。。

Posted by: momochi | 06 December 2007 at 09:05 AM

manyoさん
そうですね、オトコは黙ってセブンスター♪
じゃんじゃん進みますよ〜。
Oじろうありがとー。

momochiさん
そっすねー。
写真の話のようで生き方の話、
生き方の話のようで、写真の話。
こいつをどう消化し、昇華させるかで、
ヒトサマにお見せできる写真かどうかが決まる・・・
みたいなこと考えております。

Posted by: 休日郎 | 06 December 2007 at 09:52 AM

おはようございます。
難しいお話で…

その被写体は自分にとってなんなのか?
何故撮るのか?

私自身のら写真は
人間の勝手でこの環境におかれてしまった事。
賢明に生きている姿を残してあげたい。

そう思い撮りますが、

それは私の自分勝手な論法で
写真を撮る被写体にしかしていなくて
他にしてあげられることをしなよ!と言う人も居ます。

撮ることはやっぱり難しいですね。


Posted by: にゃろめ | 06 December 2007 at 09:54 AM

にゃろめさん
あはは。ですね。
ムツカシイっすよね〜。
こんな事考えるようになるなんて、
数年前には、想像もつかなかったと思いますよー。
「究極の撮影は目に焼き付けること」
なんて言葉もありますが、
もっとよく見ろ!!という意味だったのかな?と思いました。

Posted by: 休日郎 | 06 December 2007 at 10:06 AM

シリアスなときにすみません。でもあらためて、
写真っておもしろいな~って思いました。
ただ巨匠の写真を一方的に鑑賞するだけじゃなくて
こうして、撮る人が苦しんで何かを生み出して、それを
今度はその写真を通してどこまで自分が受け取れるのか?
をリアルに体験できる(かもしれない)からです。
ワークショップで知り合った同士という特殊な関係だから
こその醍醐味でもあります。

昔、ピアノをやっていたときは、作曲した人はとっくの昔に
(数百年単位で)他界していて、その人の意図なんて
考えても考えてもわかるわけないじゃん! と若干
開き直っていた部分もありましたが、逸れに比べると
あまりにリアルで現実味がある。一方、だからこそ
甘えが聞かない分苦しくもありますね。

Posted by: Emmy | 06 December 2007 at 11:34 AM

休日廊さん、こんにちは。
一緒に講評をうけたイワキ21です。僕も言われたことを受け止めるのに二三日かかりました。これから撮りつづけるうちにちょっとづつ、わかってくるのかなと思ってます。
 自分にいわれたこともふくめて、あのときの竹内さんの言葉から感じたのは、いままで、目の前の風景とか被写体から何かの気配を感じて撮っていたつもりだったのが、それは、実は自分の中にある感情のエコーでしかなかったのかな、ということです。
悲しいという気持ちでいると、なにを見ても悲しい風景に見えてしまう、対象のほんとの姿をぜんぜん見ていなくて、そんなひとりよがりな写真をいくら撮ったところで第三者にしてみれば、だからどうした、ってなもんです。せいぜい構図やテクスチャーの妙に遊び、安っぽい広告写真にしかならない、のかなと。
「もっとしっかりと視なさい。」
、、、、、深いです。


Posted by: イワキ | 06 December 2007 at 01:29 PM

Emmyさん
>シリアスなときにすみません。
いえいえ、シリアスな時こそ、笑っていたいものです。
僕もおもしろいと思いますよ。
一枚の紙焼きに一喜一憂。
趣味やビジネスにとどまらず、化学、哲学、生き方、
もしかしたら、宗教までをも(笑)内包する。
ピアノのお話も奥深い・・・。
写真で言えば、巨匠のネガをプリントするようなこと?
そして、写真の被写体や作者の思いに耳を傾けることも、
「観る」ことなのでしょうね。
その点でも、竹内さんは一流のオーディエンスだと思います。

イワキさん
北海道でのご活躍は存じておりましたが、
お話するのは初めてですね。
>言われたことを受け止めるのに二三日かかりました
理解力のない私は、半年もかかっちまいました(汗)
>感情のエコー
あ、いい表現ですね。
ただ、ひょっとしたら、感情のエコーを撮ることを否定するべきではないのかもしれません。
感情のエコーと、被写体の波動が共鳴した時に、
第三者に共感を与えるのかもしれません。
そーゆーのが、アートってやつすかね?
そのためには・・・「見る、視る、観る」のでしょうね〜。
今度、江古田で大盛りナポリタンご一緒しましょ(笑)

Posted by: 休日郎 | 06 December 2007 at 02:14 PM

いい講評をうけられましたね。羨ましい事です。バサッと切り捨てられる意見こそ、自分の心に染み渡りますね。

価値があるから、切り捨てられるような批判が受けられたのですよ。どうでもよければ、適当な言葉をみつくろって褒めれば良いだけなんですから。

先日、東横線に乗っていたら、可愛らしいお嬢さんが、参考書にシールをはっていました。
そのシールには、「人生は掛け算だ、あなたがゼロなら答えは・・・」というものでした。

それは10年ぐらい前に、ある場所でよく見つめた言葉でした。

わたしらオヤジ写真流に戻るのは簡単な事ですが、ぜひ、苦しく寒い世界で、研ぎ澄まされた人生を作り上げてください。

Posted by: ラ・ペルラ | 06 December 2007 at 05:22 PM

>でも、そんな自分に気がついてしまったからには、
 このままではいられない。

同感です。
見てしまったからには、それを自分のものにしたい。
でもひとつ進めば、またひとつ悩みが出てくる。

休さんや、皆さんのコメントを読んで浮かんできた言葉、
「分け入っても分け入っても青い山」
種田山頭火の句です。

Posted by: ろくろく | 06 December 2007 at 05:41 PM

こんばんは。お久しぶりです。
とてもいい感想をもらいましたね・・・と書きたいところですが、そう書いちゃいけないような気がします。
受け止めがちょっとナイーブすぎるんじゃないかなあ、と。
評論家って、よく出来た心理療法家や占い師と同じで、自分が上手く評論できるようにしか評論しないし、それに、相手が心の中で求めていることを上手に言葉にして、その人間を虜にするものです(それがすべてとは言わないけど、間違いなくそういう一面があると僕は思っています)。
「じゃあ、どんな写真がいいの?」
ってその人に訊いたら、絶対にまともな答えは返ってこないでしょう(それは禁じ手の質問だけど)。
自己満足を突き詰めることですよ(万人に理解されるとは限らないけど)。
少しでも評論家に合わせようとしたら、本当の感情が死んじゃいますよ。
写真を撮る人間は、評論しているだけの人間より、いつだって前にいるんですよ。

・・・と、何だか偉そうなことを書きました。
休日郎さんの写真、好きなんで。

Posted by: おんどり | 06 December 2007 at 09:11 PM

>写真を撮ってる自分が好きで

何かをしてる自分がすきなのは、
それを続けていく上でとても大切だと思います。

悩んで写真を撮れなくなっても、
その思いがあれば何とかなるっしょ。

オトコは黙ってセブンスターですよ。

Posted by: kubota | 06 December 2007 at 10:06 PM

ラ・ペルラさん
苦しく寒い世界ですか・・・悪くないですね・・・

でも、僕はMじゃないですよ。

ラ・ペルラさんのコメントは、いつも染みます。

ろくろくさん

山頭火ですか。

>ひとつ進めば、またひとつ悩みが出てくる。

生きることと同じですね。

おんどりさん

こちらこそ、ご無沙汰しております。

ふふふ。ナイーブだなんて・・・

なんか嬉しいなあ。

>写真を撮る人間は、評論しているだけの人間より、いつだって前にいるんですよ。

竹内さんは、その点、わきまえた方です、たぶん。

だから、とても丁寧に見てコメントをくださったのでしょう。

>少しでも評論家に合わせようとしたら、本当の感情が死んじゃいますよ。

確かに、コアコンピタンスを捨てたら、自分ではなくなってしまいますね。

ブレすぎて見失わないよう、心します。

ありがとうございます!!

kubotaさん

>オトコは黙ってセブンスターですよ。

そこに食いついてくれて、嬉しいよ!!

kubotaさんの言ってること、スゴク分かるよ。

ありがとうございます。

Posted by: 休日郎 | 06 December 2007 at 11:40 PM

>今度、江古田で大盛りナポリタンご一緒しましょ(笑)
ぜひ!!!

Posted by: イワキ | 07 December 2007 at 12:16 AM

イワキさん
では近々TOKIで♪

Posted by: 休日郎 | 07 December 2007 at 12:55 AM

こんにちは 初めましてかな?
何度か来てるんで分からなくなりました。
さて、今回のお話よーく分かりました。
昔コルプスという所に参加し、著名写真家の講義を3ヶ月以上にわたって受けました。もちろん写真ワークショップです。
撮り方の講義はいっさいなく、各先生は君はこの写真で何が言いたいのかを徹底的に議論します。細江英光は優しく、大石芳野には鋭く突っ込まれました。休日朗さんのお気持ち分かります。しばらく写真が撮れなくなりました。

Posted by: sa55t | 10 December 2007 at 02:37 AM

sa55tさん
初めましてデスネ。こんばんは。
おー、コルプスですかぁ〜。
と、いうことは・・・写真の大先輩ですね♪
>しばらく写真が撮れなくなりました。
私も・・・二日ほど撮れませんでした。
ノウテンキすぎるかもしれませんね。

Posted by: 休日郎 | 12 December 2007 at 04:11 AM

休日郎さんこんにちは。

いつもお世話になっております。セロ弾きです。

自分しか見えていなかったのではなく、
自分を見ていなかったのではないか?

なんだかとても染みました。
自分自身を見るということは世界を見ることなのかもと最近思います。
私は写真を通して自分を見ることができるかは分かりませんが、
頑張ってみようと思いました。
いつかいろいろとお話聞かせてください。

随分遅れてのカキコミですみません…。

Posted by: smick | 19 February 2008 at 03:52 PM

smickさん
こんにちは。
>いつかいろいろとお話聞かせてください。
いつでもドーゾ。
でも僕の話は、全て失敗談ですよ♪

写真を通して見るものは、人それぞれですよ。
smickさんが何を見るのか?9月を楽しみにしています。

Posted by: 休日郎 | 19 February 2008 at 05:18 PM

休日郎さん
2B・20期自称・夜の女です。

休日郎さんと竹内さんのやり取りがなかったら
今回ホントここまでこれなかったと思います。
本当にありがとうございました。
夜の写真また撮って下さいね。
私、休日郎さんの夜の写真好きなんです!
今後引き続きご迷惑おかけしますが
どうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

Posted by: miyuki | 19 February 2008 at 09:35 PM

夜のオンナさん

>休日郎さんと竹内さんのやり取り
へへへ。お役に立てて光栄です。
あいかわらず昼も夜も撮ってますよ。
また見て下さいね。

>今後引き続きご迷惑おかけしますが
え〜、また竹内さんにバッサリ斬られろってことすか〜(笑)

Posted by: 休日郎 | 19 February 2008 at 10:19 PM

休日郎さん

>え〜、また竹内さんにバッサリ斬られろってことすか〜(笑)
 →今度は私が斬られる番です(>_<)
  斬られて次の写真に役立てます!  

Posted by: miyuki | 21 February 2008 at 07:52 PM

miyukiさん
斬られないで済むにこしたことないっすよ♪

Posted by: 休日郎 | 21 February 2008 at 09:25 PM

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