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10 October 2008

「写真撮ってどうするの?」再び

憧れの写真家がいる。
白岡順さんだ。

白岡さんの作品、言葉から、感銘を受け続けている。
ことあるごとに、観かえしたり、読み返したりしている。

以前このブログに書いたように、
白岡さんは「カロタイプ」という暗室を開設している。
そしてこの夏、ワークショップも開講した。

先週から「中級・応用コース」が始まり、
受講した。

初回は講評。
受講生の作品を、大きなテーブルに並べて、
1人1時間づつかけて、
話してゆく。

僕は、
アルルに持って行った写真から最近の写真まで、
(100枚くらいあったか)
この3年の間にプリントした写真を広げた。

2年前のモノクロ
去年のカラー
今年のモノクロ
おおよそ3種類のシリーズ。

これらを一挙に俯瞰して見る。
こんな風に自分の写真を見つめなおすのは始めてだった。

白岡さんは、3つのシリーズのうちどれが好きか?
他の受講生に聞く。
みんなはカラーが好きだと言った。
白岡さんは、最近のモノクロが好きだと言ってくれた。
(そうじゃないと、立つ瀬がないのだ・・・。)

「見せかたに気をつけた方がいいですよ。
いい写真がたくさんあるのに、
そうでない写真が混ざることで、価値を下げてしまいますよ。」

僕に5枚選び直させた後で、
「私ならこう選びますね」と
白岡さんが数枚入れ替える。

どうしたことだ・・・。
これが自分の写真なのかと見違える。

セレクト次第で大きく印象が変わることは、
重々分かっているものの・・・・
力不足を痛感する。

「写真をセレクトする力は生まれついてのものですか?」
「いいえ訓練です。」

選ぶ眼を手に入れたい・・・。
強く感じた。

「何か聞きたいことはありますか?」

と声をかけてくれたので、
「えーとえーと、
 僕は、暗くてコントラストが低くて・・・
 なんというかそういう写真が好きで・・・
 フィルターの選び方とか、印画紙の選び方とか、
 そのぉ・・・
 これでいいんでしょうか?」
と聞いてみた。

すると
「何か問題があるんですか?」
と、逆に静かな眼で白岡さんに問われた。

何も答えられなかった。

誰のために撮っているのか?
自分の好きなようにやらなくてどうする?

と、写真に対する覚悟を問われた気がしたからだ。

かねてから自問自答している
「写真撮ってどうするの?」
という答えに、
ほんの少し近づけた・・・
ような気がする。

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